8月に入り毎日厳しい暑さが続いておりますが、みなさまお健やかにお過ごしでしょうか。しっかりと水分補給をして、くれぐれもご自愛ください。
今回は、夏の風物詩である「風鈴」についてご紹介いたします!
【風鈴の由来】
風鈴のルーツは、お寺の銅の四隅につるされている「風鐸(ふうたく)」という青銅製の鐘だといわれています。昔は「強い風は流行り病や災いを運んでくる」と考えられていたため、強い風が吹いたときに鳴る風鐸の音で魔を払い、災いから身を守る「魔除け」として使われていました。この風鐸が時代とともに小さくなり、庶民に広まったものが現在の風鈴です。
【短冊の重要な役割】
風鈴の下に吊るされている紙の短冊は、単なる飾りではありません。実は、目に見えない小さな風をしっかり捕まえる「風受け」の役割を持っています。短冊か風を受けてゆれることで、中のパーツ(舌・ぜつ)が動いて本体に当たり、きれいな音が鳴る仕組みになっています。また、なびく見た目でも「風」を感じられる、昔の人の知恵が詰まっています。
【風鈴の音で涼しくなる理由】
風鈴の音を聞くと涼しく感じられますが、これは「風鈴の音=風が吹いて涼しい」という過去の体験から、脳が記憶や自律神経に働きかけるためだといわれています。音を聞くことで脳が「涼しい」と判断し、実際に血流の変化によって皮膚の表面温度が下がるという実験結果も出ています。この現象は風鈴の文化に馴染みのある、日本人特有のものだそうです。
【素材による音色の違い】
風鈴は使われている素材や職人さんの製法によって、音の高さや響き方、余韻の長さに大きな違いがあります。
●江戸風鈴(ガラス)
軽やかで涼しげな「チリンチリン」という高音が特徴です。鳴り口(ガラスのふち)がギザギザの削りっぱなしになっており、中のパーツが当たったときに滑らず、ガラスならではの繊細で素朴な音が響きます。
●南部風鈴(鉄)
岩手県の伝統工芸「南部鉄器」で作られており、「リーン」という高く澄んだ音が特徴です。鉄の密度が高いため、音の余韻が長く残ります。
●小田原風鈴(真鍮)
神奈川県小田原市の室町時代から続くい鋳物技術で作られ、「チャリンチャリン」と鈴のような優しい高音が響きます。鈴虫の鳴き声にも似た音色が表現されています。